飲食店向けの後継者マッチングのすすめ

Successor matching

飲食店の後継者を探すには

近年では飲食業界全体が人手不足という問題に陥っています。それに加えて日本は少子高齢化社会ということもあり、大手企業の飲食店ならまだしも個人で経営している飲食店では後継者が存在しないということがよくみられます。店の経営状況としては悪くないのに、後継者がいないということで廃業に追い込まれるケースも珍しくありません。
そこで廃業を防ぐために後継者を探すにはどのような方法があるのかを以下で解説していきたいと思います。

  • 親族内承継
  • M&Aマッチングサービスで後継者を探す
  • 別の企業とのM&A(※1)

※1「M&A」
“会社の合併・買収を意味する”

親族内承継

親族内承継(子どもなどの親族に飲食店を承継させる方法)があります。親族内承継によって、早期から承継の準備ができる、親族が後継しているので従業員や取引先に受け入れられやすいなどのメリットがあります。飲食店での後継者を探す際に、親族内に店を引き継いでくれる方がいるかどうかも一度考えてみてはどうでしょうか。

マッチングサービスに頼る

後継者を募集している飲食店側と飲食店を経営したいと考えている側をマッチングさせるサービスを利用して後継者を探すという方法があります。マッチングサービスを利用すると親族外から探すことができ、後継者を決まらずやむを得なく廃業するという事態を防げる確立が高まるでしょう。

別の企業とのM&A

後継者が見つからない場合、後継者を探すだけでなく別の企業とのM&Aも考えてみてはどうでしょうか。M&Aは後継者候補がいないがその飲食店を継続したい方にとって重要な選択肢であります。

飲食店の後継者を探せるサービス

飲食店の後継者を探せるサービスをいくつか紹介しようともいます。

  • 飲食M&A by飲食店.COM
  • INTEGROUP
  • トランビ
  • M&A総合研究所

紹介するサービスはこの4つです。
飲食業界で、後継者探しの手段としてM&Aが活用できることを、多くの人はあまり知らないでしょう。しかしこれらのサービスはM&Aを活用した後継者探しの推進を期待しています。

飲食M&A by飲食店.COM

飲食店の後継者を探しに特化した支援を提供するサービスです。
完全成功報酬制のフルサポートプランと手数料無料のセルフプランの両者があります。

フルサポートプラン

フルサポートプランは専門家に買い手を探して欲しい人や精度の高い事業調査などのサポートが欲しい方におすすめで、飲食M&Aの専門スタッフが買手探しから成約までのサポートを全て行います。このプランは成約が成り立った場合、譲渡売買代金に応じて手数料が発生しますが、初期費用は無料で成約時のみに手数料が発生する完全成功報酬制なので安心して受けられるプランだと考えられます。

セルフプラン

セルフプランはすぐに募集を開始したい、手数料をかけず、できるだけ高額で自分で売却したい方におすすめで、募集内容の作成や買取希望者との交渉・契約なども自分自身でご対応いただくプランです。無料電話サポートをおこなっておりM&Aが初めてでも比較的、安心できるサービスになっています。しかし、交渉・契約について自分自身で対応しなくてならないので、フルサポートプランに比べて、手間がかかり、成約まで時間がかかる可能性があります。セルフプランは成約したとしても手数料が発生しない点がメリットだと考えられます。

INTEGROUP

こちらもM&Aを活用して後継者を探すことが出来ます。さまざまなマッチングサービスがあるなかこのサービスが選ばれる理由として、外食企業M&Aの実績が豊富、完全成功報酬、成約までの期間が短いなどが挙げられます。期間でいうと、通常M&A成立までに半年から1年かかるといわれているが、このサービスでは3か月から半年で成立しているそうです。

トランビ

ユーザー数4万人越え、累計M&A案件数4500件以上、累計マッチング数約2万件である、M&Aプラットフォームです。
売り手は無料、買い手は成約時の手数料のみでご利用できます。無料で事業の買い手を探すことができ、平均11社の買い手が10日間以内に見つかるという実績、匿名で情報を掲載することができます。また実績豊富な専門家のご紹介もおこなっており、料金は発生しますが、M&Aに不安がある場合依頼することができます。売り手は、成約報告手続をすれば、登録料、メッセージ料、マッチング料、成約料、すべて完全無料なので非常に便利なプラットフォームと言えるでしょう。しかし成約日(最終契約締結日)を起算日とした期日内に 成約報告手続き を完了されることが条件となります。期限を過ぎますと成約手数料の増額や遅延損害金が発生するのでご注意ください。

M&A総合研究所

M&A仲介会社のブランド認知度に関する調査(2019年5月:大手調査会社によるリサーチ)完全成功報酬制のM&A仲介会社で月間相談数、仲介手数料、相談したい会社、の全てで1位という実績をあげています。
独自のAIシステムでマッチングする可能性が高い会社を分析し選出することで効率化を図り、効率化によって人件費削減を可能にし、M&A仲介手数料を最安値の価格帯で提供することができ、数千の企業とのネットワークがあるため成約までのスピードが早いこと、さらにはM&Aアドバイザーに加えて公認会計士や弁護士の3名体制で、フルサポートしてくれることも特徴的です。

ここでは後継者を探せるサービスとして、4つ紹介しました。これらの4社に共通することは完全成功報酬制、もしくは無料だということです。まだ成約していないのにも関わらず、着手金や中間金などの手数料を要求してくる会社は実際に存在します。後継者を探す際にこのようなサービスを利用する時は、完全成功報酬制かどうか確認するとよいでしょう。それに加えて、手数料もそれぞれの会社で違ってくるので、その料金も考慮し自分の納得のいくサービスを選ぶことが重要です。

後継者になりたい人とマッチングするためのポイント

後継者になりたい人とマッチングしたいなら、上記で述べた後継者求人マッチングサイトの利用をお勧めします。事業承継やM&A実績が豊富な専門家と提携しているマッチングサイトもあるため、的確な相談の答えを受けることが可能です。またプランによっては専門家が仲介をしてくれることもあるので安心して円滑に取引が行われます。
マッチングサイトを利用した際にマッチングするためのポイントを解説します。

  • 連絡はこまめに
  • メールでのやりとりは相手が理解しやすいように
  • 取引先相手の時間を無駄に奪わない
  • 取引先相手に親身に対応する

連絡はこまめに

最低でも営業日から1日以内には連絡を返すことを心がけましょう。例えば、買い手が自分の飲食店について質問してきたとします。相手から質問されるということは、自分の店に興味を持ってくれているということです。しかし、ここで売り手が把握しておかなければならないことは、買い手にとって候補先は複数いるということです。自分の店だけが買い手の候補先ではなく、同じ事業を展開している店はその買い手にとって候補先だと考える必要があります。なので良い印象を与えるためにも、連絡はこまめに返すことを心がけましょう。

メールでのやりとりは相手が理解しやすいように

これは相手に好印象を与えるうえで重要です。例えば、メールで連絡を取り合う際に分かりやすく表現する必要があります。分かりやすく表現するとは、言いたいことをうまく伝えることを指します。ただでさえ連絡を取り合うということは、相手の時間を奪っていることでもあるので、一目で相手に伝わりやすい文章を書くようにしましょう。

取引先相手の時間を無駄に奪わない

マッチングする上で、取引先相手の時間を無駄に奪わないということはとても大切なことです。M&Aで事業譲渡を行う際に、疑問点は取引先の相手に質問し、曖昧さをなくしておくことが重要であるといわれています。しかし、何から何まで相手に質問していると、それは相手の時間を奪うことになり、大変迷惑をかけてしまうことになります。まず疑問点ある場合、自分でしっかり調べ、それでも分からない場合に相手に質問するべきでしょう。連絡を取り合うということは、相手の時間を奪っているということを自覚しておくべきです。

取引先相手に親身に対応する

これは良好な関係を築くうえで重要なことです。自分だけ納得のいく取引を行うのではなく、相手が自分の飲食店を後継することで、どのようなメリットがあるのかを考えましょう。しかし、取引先相手に親身に対応することが大切だからといって、相手の要望を素直に受け入れてはいけません。自分自身後悔のない取引にするために妥協はせず、お互いWinWinな関係を築くための、工夫を考え取引を行うことが大切といえます。

飲食店の後継者とマッチングしたいなら「飲食店のツナグ」へ相談

ここまで読んでいただいた方なら、後継者とマッチングするためには誰に相談すればよいのかもうお分かりかもしれませんが、もう一度述べておきます。その答えとして、マッチングサービスなどを利用して、アドバイザーに相談することをおすすめします。またM&Aを利用した後継者探しをおすすめします。M&Aを行う場合は、弁護士や公認会計士など様々な専門家との連携が不可欠で、初心者の経営者が独自で行うことは困難でしょう。そこで知識やネットワークが少ない場合は、マッチングサービスを利用してアドバイザーと相談しながら事業承継することで知識がなくても、円滑に飲食店の後継者を探し出すことが出来ます。
最後に、後継者を探すということはある程度の期間が必要不可欠です。急に後継者を見つけることは困難と考えられます。そのためにも、前もって対策しておくことは後継者不足の解決に繋がるでしょう。具体的に対策とは、M&Aアドバイザーにあらかじめ相談しておくことなどを指します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

関連記事

  1. merit and demerit

    飲食店後継者としてのメリット、デメリットとは?〜飲食店後継者開業のすすめ

  2. Restaurant Management

    飲食店経営者への道のり〜飲食店後継者として経営者になるには〜

  3. Hold hands

    飲食店のM&Aとは、どのような方法があるのか

  4. Countryside

    飲食店を開業するなら田舎で思いきって開業してみませんか?

  5. Lack of successors

    【現状】飲食店の後継者不足、その手立てとは?